今日は正しい日本語についてちょっと書いてみたいもちうさこです
「おこがましい」という言葉ご存知でしょうか?使ったことはなくても、知っている人は多いでしょう。では使い方はどうでしょう?
ちゃんとした意味と使い方を知らないと恥ずかしいこの言葉、ビジネスマナーとして正しい使い方について書いていきます
お好きなところからお読みください
「おこがましい」は「烏滸がましい」と書き相手を立てる謙譲の意味を持たせる言葉
「烏滸がましい」という言葉そのものはあまり良い意味ではありません。
一般的には、「烏滸がましい」とは「出すぎていて生意気・身の程知らず」という意味を持っています。主に自分のふるまいや状況に対して使用し、相手に対して「おこがましい」と使うことはあまりありません。
自分の立場が下であることを強調し、相手をうやまうことで、謙遜したいときなどに使われます。現代の「おこがましい」は「(自分が)調子に乗っている状態」「(自分が)生意気で愚かな状態」を表しています。
使い方の例文
「自分なんかが○○するのは生意気で差し出がましいですが」という風にへりくだって言う際に使います。自分を下に見て、相手を立てる「謙譲」のニュアンスを含める時に使います。
いずれも「自分などが出過ぎたことを言って・・・」「自分などが言うのは生意気かもしれませんが・・・」といったように、自分をへりくだっていうときに使います
身の程をわきまえて言いにくいことを伝える時に使用すると、会話に図々しさが減り、自分の立場を認識していることが相手に伝わってスムーズな交渉ができたりしますね
現代にいたっても、主に自分自身に対して使う言葉であるのは変わらず、謙遜やへりくだった表現として使われることが多いです。「こんなことを言うと生意気だと思われるでしょうが」という意味で「おこがましいと思われるでしょうが」などというように使います。
類似した言葉
「差し出がましい」(出しゃばった態度、立場をわきまえず余計な言動をする様)「僭越(せんえつ)」(自分の立場や権限を越えて出すぎる様子)などがあります。
他人に使う場合
「おこがましい」を他人に使った場合はどうなるでしょう?
例としては「指示も仰がず勝手にそんなことをするなんて、彼はおこがましいにもほどがある!」
のように使い、目上の人間が目下のものに向かって使います。目下の人が目上の人に向かって使うことはありません。自分を奉り関係を壊したくない相手を非難していることになるので、使い方には十分注意が必要です
目上、年上、相手方、など、状況を見極め使用しないと大きなトラブルになりますし、目上の人に対して年下の人が使うと、言葉の使い方を知らない非常識な人と言われかねません。
まとめ
昔も今も「自分の位置を低くして相手へ配慮する」という使い方は同じです。
仕事の場でよく使われることばですので、目上の人に失礼のないように、正しく「烏滸がましい」という言葉を使えたら良いですね
状況に合った「おこがましい」を上手く使うことで、関係を壊したくない相手とのコミュニケーションを誤解なく進めることができます。
適切な言葉、美しい日本語を使って、自分の気持ちを正確に相手へ伝えていきましょう。